日産がハイブリッド車を15車種投入するという発表がされました。
正直、「今さら?」という感じがしないでもないですが、燃費の良い車を作る観点からすれば、まあ手っ取り早く作れるのかもしれません。
報道では、電気自動車が売れないのでハイブリッドにシフトするというような論調になっています。
ですが、電気自動車は確実に売れているし、将来的には大多数の車が電気になるでしょう。これは、アナログがデジタルに移行したように、化石燃料から電気に移行していく感覚だと思います。
アナログの場合は、たとえば音楽を聴きたいならレコードをレコードプレーヤーにセットしないと聞けませんでした。しかし、デジタルだと記憶媒体にある音楽データを再生するだけです。
デジタルならレコードという器もプレーヤーという再生機器も不要です。ただ、データを処理してスピーカーから音が出るだけです。
電気自動車も同じことが言えます。電気ならばどんな方法で作っても構いません。最終的に使える形になればよいのですから。
電気という形に変えてしまえば、余ってしまった場合にほかの電化製品に回すこともできます。これがガソリンだとガソリンを使う機械にしか回せません。
これから高い効率が求められる社会になるのであれば、電気自動車を擁護できても批判できないはずです。
日産の狙いとしては、やはりハイブリッド車を多く作ることで電池の価格を下げるというのが一番の目的ではないでしょうか。
つまり、電気自動車をより身近にするためにあえてハイブリッド車を投入するのではないかということです。
電気自動車の時代が来るのは少し先の将来でしょうから、当面はハイブリッド車でつなぐということになるのでしょう。
個人的にはMT(マニュアルトランスミッション)が搭載できるハイブリッドの方がよいのですが、電気自動車でMTは作れないのでしょうかね。
私にとって車は趣味なので、楽しみがないと全く無意味です。何とか開発してもらいたいですね。
コメント
音響システムでのデジタルとアナログはメリットの差が確実に有ります。
しかし、自動車ではEVと化石燃料には逆メリットの大きな差がありますので、同列に考えられません。
実際に近い将来視点ではまだまだ化石燃料車が主でありEVはほんの僅かしか普及しません。
それは、最新電池でもエネルギー密度が化石燃料と比較して二桁違うし、自動車を動かすエネルギーが莫大で、これを短時間に電池に供給する充電装置も結構な金額になるからです。結果、航続距離の呪縛から逃れることは難しいと同時に充電時間の呪縛からも逃げ切れません。いつもそんな呪縛が付いて回り、その上で電池分は高価なEVが沢山売れることはかなり難しい。なので、その呪縛を開放できるプラグインHVがEVより先に普及すると考えられます。ただし、そのプラグインも化石燃料車と価格を含めた経済性で同等以上を確保出来るまでは普及は困難と思います。
その一方で、全世界的な低燃費の流れの中で、エンジン主体の何らかの電動駆動装置などが付属するハイブリッドは多くなると思われます。これも低燃費化による経済性と車両価格アップの天秤で普及のスピードが決まるでしょう。
>川上 泰秀 さん コメントありがとうございます。
電気自動車については、現状をそのまま受け入れればおっしゃるとおりでしょう。
しかし、電気自動車は事実上コンピューターといっても過言ではありません。つまり、ちょっとした期間で驚くほど進化する可能性を秘めているのです。
また、ご存じのとおり電気は化石燃料だけで作るものではありませんので、その点についても考慮しなくてはいけません。(太陽光、風力、水力、地熱、etc…)
航続距離についてもまたしかり、これも技術開発によって改善されていくでしょう。
特に否定的な見解をされる方に多いのですが、航続距離が短いから普及しないというのは少々違うと思われます。
現状、電気自動車を購入された方は航続距離に関して特に問題としていません。なぜなら遠くへ行くような使い方はしないし、そのような使い方をするのはナンセンスだからです。短いなら短いなりの使い方をすればよいだけです。
また、エネルギー源についても現在はバッテリーですが、将来的にどんなものになるかわかりません。とんでもない高効率のエネルギー源が誕生するかもしれませんから。
さらに、現状でも電気自動車のメリットが非常に大きい場合があります。それは山奥などではガソリンスタンドがないので、燃料補給に困ることです。あったとしてもかなり高額です。やはりガソリンが高額な離島でも有効です。(例えば、能登地方は驚くほどガソリンが高く、そのような観点から電気自動車を売り込んではどうかとディーラーに進言したことがあります。)
私は個人的にはエンジン車が好きですが、電気自動車の利点は認めざるを得ないでしょう。(できることなら今の車を「ガソリンスタンドをみつけるのが大変だ」と嘆くような時代まで乗りたいくらいです。 笑)
ですが、一自動車ファンとしてはせっかく産声を上げた新しい自動車の芽を摘むようなことだけはしたくありません。そのような思いのもと書いた記事でした。