ふと思い立ち、3社のコンパクトカーについて比較してみました。
なるべく共通の仕様でないといけないので、1.5Lのグレードを比較しました。
ヴィッツ |
マーチ |
フィット |
|
パワー |
81(110)/6,000 |
80(109)/6,000 |
88(120)/6,600 |
トルク |
141(14.4)/4,400 |
148(15.1)/4,400 |
145(14.8)/4,800 |
ギヤ比(ロー) |
2.386 |
2.561 |
2.419 |
ギヤ比(ハイ) |
0.426 |
0.427 |
0.421 |
最終減速比 |
5.366 |
5.473 |
4.908 |
車体重量 |
1,060 |
980 |
1,070 |
簡単に数字だけで判断すると、その車の方向性が意外とはっきりしてきます。
- マーチの場合
エンジンのチューニングがトルク重視です。パワーが抑え気味ということは、低中速トルクが厚いことが想像されます。また、ギヤ比が全体的に低く車体が軽いことがわかります。
つまり加速重視の車であることが想像されます。 - フィットの場合
エンジンはパワーが大きくトルクが出る回転数が高めです。したがってやや高回転型のエンジンであることが想像されます。また、ギヤ比がかなり高め(特に最終減速比)で車体が重いです。
つまり高速重視の車であることがわかります(一度スピードに乗れば重さはあまり関係ない)。 - ヴィッツ
エンジンはちょうど中間的チューニングです。ギヤ比も中間的設定で、車体はやや重いです。中間を狙っているようで、可もなく不可もないといったところでしょうか。ただ、車体が重いのにローギヤが高いので、出足がやや悪そうです。
あくまで数字のみで比較してみましたが、メーカーの考え方が如実に表れているようです。
高速走行よりも市街地が得意な実用性重視の日産、市街地よりも高速走行が得意な走り重視のホンダ、平均的なチューニングで万人受け重視のトヨタといったところでしょうか。
もちろん乗ってみると全然違うことも当然予想されますが、数字だけだとこうもはっきりと差が出るのですね。面白いものです。私の場合、車の好みや良し悪しは「ある程度のスペック」と「感覚」で決めていますが、具体的な数字での比較も役に立つかもしれませんね。
ひょっとすると、他の車でも面白い結果が出るかもしれませんね。