最近の欧州車はターボを搭載して燃費を稼いでいます。
一般的にターボは燃費が悪いと思われています。しかしそれは間違った認識です。元来ターボが自動車のエンジンに搭載されたのは、燃費を良くするためなのです。
では、なぜ間違った認識が広がったのでしょうか?実は比較対象が間違っているからなのです。
日本では、これまで1つの車種に「2000cc と 2000cc ターボ」のようにラインナップしていました。そうすると単純に考えればターボは馬力があるけど燃費が悪いとなるのです。
しかし、注目すべきはトルクです。一般的にNAエンジンは、排気量とトルクはほぼ同じ数字になる傾向があります。例えば、2000cc のエンジンならトルクは 20kg-m 2500cc なら 25kg-m といった感じです。つまり、トルクをそろえないと比較はできないのです。
メガーヌRS の場合、2000cc ターボで トルクが 30.6kg-m あり、NAならば 3000cc に相当します。逆にいえば、本来 NA の 3000cc エンジンを搭載するところを、2000cc ターボに置き換えていると考えられます。
ということは NA 3000cc のエンジンと比較することで、燃費の良し悪しがわかるのです。実際メガーヌRS は市街地のみの走行で1リッターあたり 10.5km 走行できます。さて、NA 3000cc で 10km 以上走れる車はどれくらいあるでしょうか?
このようにトルクをそろえることで、そのエンジンの真の能力がわかるのです。
欧州メーカーのターボエンジンを見ればよくわかりますが、排気量を下げています。例えば、本来 2000cc クラスの車に 1400cc や 1600cc のターボエンジンを搭載しています。そしてトルクが同等かそれ以上になっているのです。
排気量が小さいのに同等以上のトルクが出れば燃費が良くなるのは当然です。また、排気量が下がれば税金が安くなる場合もありますね(←家計にも優しい 笑)
皆さんターボエンジンを比較するときは、排気量ではなくトルクですよ。