新型メガーヌRSの試乗記です。ルノーメガーヌ4RSについて知りたい方はぜひご覧ください。メガーヌ2RSオーナーの目線で、最新型のメガーヌRSをしっかりと分析しています。
新型メガーヌRSの試乗記(短評)です。
それでは試乗速新型メガーヌRSの試乗した感想をお話しします。
(試乗したディーラー:ルノー金沢中央)
外観はどんな感じ?
まずは外観写真です。
オレンジ色の車が試乗車として用意されていました。当日は雨でしたので、水滴がついていてちょっと表面が粒上になっています。フロントはオーバーフェンダー形状なので、一般的なグレードと比べると、かなり横幅が広くなっています。
また、サイドシルプロテクター(ドアの下の車体部分)がついているので、乗り降りはちょっとやりにくかったですね。なるべくドアを大きく開いて、大股で乗降する感じです。
内装はどんな感じ?
続いて内装です。
基本的にはGTグレードと変わりませんが、シートがホールド感の高いものになっています。ハンドルの「RS」エンブレムや、RSボタンなどが大きな違いでしょうかね。あと、ドアロックを解錠してからドアを開くと、気持ちを高揚させるような効果音が流れました。
店長が気を利かせて、やって見せてくれました(笑)。
乗り込むと、ルノーらしく非常に乗り心地の良いシートです。しっかりとホールドしてくれるので、疲れることなく運転に集中できますね。ルノー車は、「このシートがあるからやめられないんだよね」という方も多いですから。
ドライビングポジションの調整
試乗の前に、まずはドライビングポジションの調整です。メガーヌRSは当然スポーツシートですが、前後スライド・リクライニング・リフターがあるのでしっかり調整です。特に、かなり低い位置にシートがあるので、積極的にシートリフターによる調整をしました。
また、ハンドルはチルト以外にテレスコピックもついていますので、ほぼ完ぺきな調整ができるでしょう。ドライビングポジションが決まったら、いよいよ試乗開始です!
エンジンスタート!
エンジンをスタートすると、「ブウォン」という感じの音で火が入りました。おそらく演出だと思いますが、ここでもドライバーを高揚させる感じがありますね。計器類は、電光タイプのものなので、非常に見やすくなっています。
一通り目を通してから、いよいよ発進です。日本に導入されたメガーヌRSは、2ペダルのEDCミッションなので、ATのようなチェンジレバーです。Pから、DまたはMに入れてアクセルを踏むだけです。パーキングブレーキは電子式なので、自動制御です(手動も可)。
エンジンはどうか?
走り出した時のエンジンの感じですが、とにかくなめらかでパワフルです。1.8Lターボで279馬力と39.8kgm(390N・m)出していますので、アクセルを踏んだ瞬間から力があるというほどでもないにしろ、低回転からでも結構力強いです。
なお、慣らしが終わっていないため、エンジンは3,000回転未満で走らせました。ルノー車は明確に「 1,000km 走行までは慣らしの期間で、3,000回転未満で走行すること。」と決められているので、そこはしっかり守りましょう。
おそらく、慣らしが終わるとエンジンの雰囲気はがらりと変わると思います。私の乗っているメガーヌ2RSもやはりそんな感じでした。なお、1,000km走ると慣らしは終わりですが、本領が発揮されるのは3,000km以降ですので、試乗車は走り込みが必要ですね。
ミッションは?
ミッションは、2ペダルのEDC(エフィシエント・デュアル・クラッチ)で、6段です。他のグレードでは7段変速なので、そこは違うところですね。相変わらずなめらかなシフトチェンジで、日本車のATに引けを取らないと思います。
なお、7段のときは変速ショック(特にシフトダウン)があるように感じたのですが、6段では気になりませんでした。単にギヤの数が違うだけではなさそうですね。マニュアルモードでパドルシフトも試しましたが、クラッチペダルのないMTとしてもいけそうです。
なお、マニュアルモードでも信号待ちなどで停止すると、自動的に1速に落ちますので、ATに慣れている方でも運転できると思いますよ。
やはりMT派の私としては、6段MTで走りたいですね。(MT導入の計画はあるようですが、台数限定の可能性が高そうです。)
ハンドリングは?
ハンドリングは速度が出せない道路状況でしたので、大したレポートはありませんが、それでも新型ならではの特性を感じました。
まず何と言っても、4コントロール(4CONTROL)の動きです。ハンドルを切るとリアが逆位相に切れるので、コーナリングが非常にスムーズです。以前、メガーヌGTに乗った時にも感じましたが、非常によく曲がります。しかし、単純に舵が大きく切れるのとは違います。
普通の車なら、リアを若干引きずるような感じがあるのに対して、4コントロール車はリアが滑らかに外側に出る感じです。滑るという感覚とも違うのが、面白いところではないでしょうか。(ちなみに、高速走行時は同位相に切れます。)
なお、若干道路状況でハンドルが取られる感じもありました。おそらく、タイヤが19インチと大きなものがついているので、それが影響しているのでしょう。ダイレクト感が強いので、そこはむしろ「路面状況がしっかりわかる」と捉えてください。
乗り心地は?
今回非常に驚いたのが、乗り心地の良さです。「とんでもなく乗り心地が良い」と言って、差し支えないと思います(もちろんゴリゴリのスポーツカーという前提で)。条件的には先ほども触れた19インチタイヤとスポーツサスペンションです。
にもかかわらず、下手な高級車よりよほど乗り心地が良いとさえ感じました。どうやら、4コントロールも影響しているようです。というのも、普通はよく曲がるように足回りを固めるのですが、4輪操舵なので硬くしなくても十分曲がるのです。
だから、乗り心地に振った足回りのセッティングができるので、圧倒的に乗り心地が良くなったのだそうです。メガーヌ3RSのユーザーからすれば、ショックを受けるぐらいの乗り心地の良さだと思いますよ。
総評
いかがでしたか?
新型メガーヌRSの試乗記でした。まったく慣らしが終わっていないので、ひょっとしたら役に立たないかもしれませんが、雰囲気は伝わったのではないかと思います。といっても、この手の車はごく一部のマニアしか買わないと思いますが。
価格は440万円もしますので、簡単に手が出るものでもありませんしね。ただ、世界トップクラスのFF車が400万円台で手に入ると考えれば、コストパフォーマンスは高いと言えるでしょう。(本当は400万円を切っていれば最高でしたけどね。)
なお、輸入車は台数決め打ちで販売しますので、自分がほしいタイミングでは買えないことが考えられます。購入を考えている方はすぐにディーラーに問い合わせるようにしてください。
以上、新型メガーヌRSの試乗記でした。