電気自動車の記事について考えてみました。
街中でリーフを頻繁に見かけるようになりました。自宅の近所にもリーフがありますし。
ところで、「EV・PHVの高速1000円、応募台数半分以下 EVと高速道路の難しい現実」という記事が出ています。
これは記事によると、「高速道路上の充電器ニーズの調査が目的で、先着4万名(4万台)に対して、1回の走行あたり1000円(普通車の場合。ETC無線走行に限定)を超える高速料金を調査協力費として後日支給する、などするもの。」だそうです。
しかし、現在の応募数は1万5,000件ほどだそうです。
集まらない本質的な理由は?
これは、電気自動車に対する考え方に問題があります。
現在の電気自動車は航続距離が短いです。満充電で走り始めても、140km程度が走れる距離の限界です。これ以上は電池がなくなるので、充電をしなくてはいけません。
つまり、航続距離が伸びない限り電気自動車での遠出はかなり面倒なんです。
電気自動車の一番のメリットはストップアンドゴーが多い市街地でエネルギー効率がよいことなので、近場を足代わりに走るほうがよいわけです。
つまり、電気自動車は高速道路を使って遠くへ行くことにあまり向いていないわけで、ユーザーも消極的になるでしょう。
歩いて1分の距離で車を出すのはかえって時間がかかるし、100kmぐらい離れた所へ歩いて行くのはさすがに厳しいです。
つまり、移動手段にはそれぞれに適切な距離があるんです。
だから、たとえ補助金が出ようが、不向きなものを無理やり対応させようとしているのだから「EV・PHVの高速1000円」は良い提案とは思えません。
まとめ
この企画は電気自動車による高速道路の利用促進を図ることが狙いのようです。
でも、まずは電気自動車がどういったものであるかということを、企画した人たちがよく理解するところから始めないといけないのではないでしょうか?
きっとユーザーは良く理解しています。電気自動車に乗っている人は、別にガソリン車を持っていることが多いですから、ちゃんと特性を理解して所有しているんです。
結局何が言いたいかというと、せっかく広まりつつある電気自動車に変に水を差すようなことはやらないでほしいということです。
車好きとしては、ただただそれだけが心配です。電気自動車の特性が理解できていれば、もっと違うことが考えられるはずなんですが、利権などが絡んでユーザーには全く関係ないところで動いてしまっているんでしょうね。
なんか、日本はこんなのばっかりのような気がするなあ...。