これまでとは違う考え方の方法です。
SSDは非常に高速な補助記憶装置です。ですが、製品によって、性能がまちまちだったり、寿命への不安があるのも事実です。しかし、サムスンが公開して理論はかなり賢いやり方でこれらの問題を解決するものです。
現在のSSDの問題点
もともと、Windowsに代表されるOSは、HDDを使ってきたのでアクセスの仕方がSSDにそぐわないものでした。また、HDDはシーケンシャルアクセスは早いもののランダムアクセスが遅いためにシステムのパフォーマンスが向上しませんでした。
しかし、SSDのようにフラッシュメモリを使った記憶装置はシーケンシャルはもちろんのことランダムアクセスが非常に速いため、HDDに対して圧倒的な高速性を持っています。
それが、SSDの最大の武器ですが、それは必ずしも良いことではなかったんです。
ランダムアクセスを続けるとSSDの書き換えが頻繁になる問題があり、どうしても寿命が早く縮んでしまいます。これは、MLCやTLCのような1メモリセルに複数のビットを書き込むことが最大の原因です。
どういうことかというと、例えば2ビット書き込むMLCの場合、あるデータを書き込むときに1ビット書き込んだ後にすぐまた1ビット書き込むことが起こります。同じ場所なんだから、1回で2ビット書き換えてしまえば、単純計算で寿命が2倍です。
なので、ランダムアクセスが早いのはいいんですが、どうしても無駄な書き込みが起こってしまうんですよ。
解決策は?
サムスンが提唱するやり方は、キャッシュに書き込みデータをある程度ためて、それを並べ替えたり整理したりして、できるだけ書き込み回数を減らすことを目指すものです。また、こうすれば、一続きの場所にいっぺんに書き込めるので、シーケンシャルアクセスに変えることができます。
つまり、書き込み回数が減るので、メモリの寿命が延びるし、高速なシーケンシャルアクセスにもなるので、より高速化ができます。SSDといえどもランダムよりシーケンシャルのほうが速いですからね。
まとめ
このサムスンが提唱する技術はキャッシュソフトが実現しているものです。それをSSDが内蔵してしまおうというものです。あらかじめ内蔵していれば、いちいち後から買わなくてもいいし、相性問題も起きにくいでしょうから、そうなってくれればありがたいですね。
また、この技術をうまく使えばHDDもある程度高速化できそうですね。現代のHDDはシーケンシャルだけなら非常に高速ですから。
キャッシュをなくして低価格化しようと考えているメーカーもあれば、キャッシュをうまく使って高速化や長寿命を狙おうとしているメーカーがあるなどまだまだSSDはいろいろありそうですね。やがて画期的な製品が出てきそうで面白いです。
以上、SSDの高速化技術の新しい方法について書きました。