タイヤの組み替えとは?

タイヤの組み替えとは? タイヤ

タイヤ組み替えについて説明します。読者対象は、タイヤの組み替えについて詳しく知りたい方です。単に組み替えについて説明しただけでなく、タイヤ交換との違いについても分かりやすく解説しています。

タイヤの組み替えは、タイヤ交換と何が違うのか?

「タイヤの組み替えとはどんな作業だろうか?」と思われている方は多いと思いますが、タイヤ交換と区別がついていない方もいらっしゃるのではないでしょうか。言葉としては何となく似ているんですが、これらは明確に行う作業が違います。

タイヤ交換というのは、すぐに使える状態のホイール付きのタイヤを車体に脱着することを指します。一方でタイヤの組み替えは、タイヤをホイールから外して別のタイヤに付け替えることを指します。

ですので、古いタイヤを新品に代えることは『タイヤの組み替え』となり、例えばスタッドレスタイヤへ履き替えることは『タイヤ交換』となるわけです。

では、タイヤの組み替えとはどんな作業なのか詳しくご紹介しましょう。

タイヤの組み替え、作業のポイントは7つある!

それでは、タイヤの組み替え作業についてポイントを時系列でご紹介します。ポイントは7つありますので、ぜひすべてに目を通してください。

タイヤを車体から外す

タイヤを組み替えするためには、まず車体から外さないといけませんよね。ですので、車についているタイヤの組み替えを行う場合は、この作業が必要になります。もちろん、タイヤとホイールを別途運んできた場合は不要な作業です。

ちなみに、組み替えが終わった後で車体に取り付けとなりますが、この一連の脱着作業は組み替え工賃に含めている場合と別の場合があります。ですので、組み替え作業だけを業者さんにやってもらって、脱着は自分でやるというパターンもあり得ます。

費用を節約したい場合は、脱着は自分でやる方法も考えてみてください。

タイヤをホイールから外す

車体から外したタイヤは、ホイールと分離する作業を行います。ですが、タイヤとホイールは密着していますので、まずはこの密着を解く作業(『ビード落とし』というそうです)を実施します。空気を抜いただけでは外れないんですね。

作業手順としては、まず空気を抜きます。そのあと、タイヤとホイールの接合部分付近を機械を使って押します。数回繰り返すとタイヤとホイールの密着が解けて、ホイールとタイヤが空回りするぐらいの状態になります。

そのあとに、機械を使って無理やりタイヤを外していきます。タイヤとホイールの間に金属の細い棒を突っ込んで引っ張り上げる感じです。これで、タイヤとホイールが完全に分離した状態になります。

このような作業を行う『タイヤチェンジャー』という機械があります。

エアバルブを交換する

タイヤの組み替え時に、多くの場合はエアバルブも同時に交換します。エアバルブとは、空気を出し入れする口のことです。ホイールからぴょんと飛び出していて、ねじ式のキャップがついている部品なので、分かりやすいと思います。

すると「交換するのはタイヤだけじゃないの?」と思われる方もいらっしゃるでしょう。確かにタイヤ交換とかタイヤ組み替えと言うので、バルブの話は全く出てきませんよね。ですが、エアバルブもタイヤのように消耗品なんですよ。

どうしてもタイヤに目がいきがちですが、バルブはゴムでできていますので経年変化によって傷むんです。なので、使用限界が来たためにタイヤを交換するという場合は、エアバルブも使用限界が来ている場合が多いんです。

ですのでちょっとだけ出費となりますが、同時にエアバルブも交換しましょう。バルブはタイヤをホイールから外さないと交換できませんので、絶好のチャンスでもあるんです。

エアバルブが古くなっていなければ、交換は必須ではないですよ。

タイヤをホイールに組み込む

タイヤが外れたホイールに、新しいタイヤを組み込みます。これはタイヤをホイールから外すときの逆の作業で、ホイールの上にタイヤを置いて、機械を使って無理やり押し込んでいきます。すると「ボコン!」という音がして、はめ込みが完了します。

この時、『ビードクリーム』と呼ばれる潤滑剤をタイヤの内径部分に塗って、ホイールにはまりやすくします。ちなみにビードとは、タイヤとホイールの接点になるタイヤ側の内径部分を指すそうです(密閉するための重要な部分ですね)。

タイヤとホイールがうまく組み合わさったら、空気を入れて使える状態にします。これで見かけ上はタイヤとして使えそうですが、まだ作業が残っています。

バランス調整をする

タイヤとホイールの組み込みが終わったら、バランス調整を行います。タイヤもホイールも高い精度で作られていますが、場所によって微妙に重量のばらつきがあるんです。そこで、バランサーを使ってばらつきのある所を見つけます。

ばらつきのある所には、ホイールに金属の重りを張り付けて微調整します。ほんの数グラムですが、この狂いが走行に影響を与えてしまうんですね。まれに、何もしなくてもバランスが取れる場合がありますが、ほとんどの場合は調整が必要です。

必須の作業ではないんですが、ぜひバランス調整もやってください。バランスが悪いと、ハンドルが取られるとか真っ直ぐ走らないとか、車の走りに影響が出ますよ。

タイヤを車体に取り付ける

バランス調整まで終わったタイヤはこれで完成ですので、車体に取り付けて作業完了となります。おそらく、ここまでの作業時間は40分ぐらいだと思います。

これでタイヤの組み替え作業自体はすべて終わりですが、最後に一つ残っているものがありますので、それもご紹介します。

古タイヤの廃棄処理

外した古タイヤは廃棄処分となります。これは単なるゴミではなく、廃棄物として有料での処分となります。なので、処分費用が別途必要です。業者によってまちまちですが、1本あたり 400円前後ではないでしょうか。

もし、古タイヤがまだ使えそうなら、中古屋さんに売却するという方法もありますよ。ほとんど値が付かず、二束三文にしかならない可能性が高いと思いますが、処分費用を払わずに済むかもしれませんね。

まとめ

ここまでの作業をまとめると、タイヤの組み替え作業は以下のようになります。

  • タイヤを車体より脱着
  • タイヤとホイールの組み替え
  • エアバルブの交換
  • バランス調整
  • 古タイヤの廃棄処分

これらの工程をまとめて、『タイヤの組み替え』と呼ぶとお考え下さい。ただし、業者さんによっては「エアバルブ交換は別」とか「バランスは別」とか「タイヤ処分は別」というようにオプションの場合もありますので、よく確認しておきましょう。

ところで、タイヤの組み替えはよほどの知識や道具がない限り、自分で行うのはかなり難しい作業です。自動車におけるタイヤという部品は命にかかわりますので、できる限り業者さんに作業してもらうようにしてください。

また、持ち込みタイヤの組み替えを行ってくれるお店がありますので、格安で作業してくれる業者さんを見つけておくと便利でお得ですよ。

以上、タイヤの組み替えについてご紹介しました。

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