タイヤ交換の工具について、用意すべき5点をご紹介します。読者対象は、タイヤ交換を自分でやってみたい初心者ですが、慣れた方にも気づきがあると思います。プロにも負けない確実なタイヤ交換が目指せるからです。
なぜタイヤ交換は、工具の用意が重要なのか?
「タイヤ交換にはどんな工具が必要なんだろうか?」と疑問を持たれたために、あなたはこちらのページをご覧のことと思います。確かに、慣れていない方だと「必要な工具がよく分からないなぁ」という方も多いのではないでしょうか。
昔の車は、工具が一式積まれていましたが、やがてスペアタイヤへの交換用工具のみ積まれるようになり、最近ではスペアタイヤすら搭載しない車が増えました。すると、工具類がほとんど積まれていない場合も少なくありません。
そこで、タイヤ交換を自分でやろうという方が、どんな工具をそろえれば確実に実施できるのか、筆者の経験も踏まえながら分かりやすくご紹介しようと思います。
タイヤ交換の工具、用意すべき5点はこれです!
それでは、タイヤ交換の工具について用意すべきものをご紹介します。全部で5点あり、必須の工具が3点、あると便利な工具が2点としました。
ジャッキ【必須】
タイヤ交換において、ジャッキの購入は必須です。車を持ち上げないとタイヤ交換はできませんから、ジャッキは確実に必要です。ですが、「車に装備されているジャッキを使えばよいのでは?」と思われる方が少なくないと思います。
確かに、標準装備のジャッキを使う方も多いと思いますが、これは緊急時に使う簡易的なものであることをご存じでしょうか。スタッドレスとサマータイヤの交換などのような、常態的に使うものではないんです。なので、別途ジャッキを用意すべきなんですよ。
車載の手動式パンタジャッキと同様なものでも構いませんし、油圧式ならかなり楽です。フロアジャッキという大きなものでも結構です。どれでもよいですが、必ず別途用意するようにしてください。車載ジャッキはいざという時以外は触らないでおきましょう。
参考 ジャッキについて、こちらで詳しくご覧いただけます。
クロスレンチ【必須】
タイヤ交換では、ぜひクロス(十字)レンチも用意してください。こちらも、「車載の L型レンチを使えば十分なのでは?」という声が聞こえてきそうですね。ですが、こちらもやはり緊急時の簡易的な道具であると捉えてください。
クロスレンチと L型レンチでは形が違うだけのように感じるかもしれませんが、使用してみると全く使い心地が違います。クロスレンチなら、両手で使えるので力がかけやすいうえに作業効率が格段に上がるんです。
なので、車載のレンチではなく別途クロスレンチを購入して、快適にタイヤ交換作業を行ってほしいと思います。
参考 クロスレンチについて、こちらで詳しくご覧いただけます。
トルクレンチ【必須】
あなたは、トルクレンチというものをご存じでしょうか? これは、ナット(ボルト)を締め付ける際に使う道具で、トルクを設定できるようになっています。つまり、設定したトルクに到達した時点で知らせてくれるわけです。
「ナット(ボルト)は強く締め付ければそれでよいのでは?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実は車ごとに締め付けトルクが決まっていて、それに従うのが基本なんです。これは意外と知られていないことかもしれませんね。
よほどの名整備士でない限り、感覚だけでトルクを設定することは不可能です。なので、トルクレンチを使ってメーカー指定トルクでナット(ボルト)を締めるんですね。指定のトルクですべて均等にするのが最も大切ですので、ぜひ覚えておいてください。
他の工具は車載されていることが多いですが、トルクレンチが標準で車載されているなんて聞いたことがありませんよね。どの工具よりも優先して用意すべきなのではないかと、個人的には考えています。
参考 トルクレンチについて、こちらで詳しくご覧いただけます。
インパクトレンチ【便利】
あると便利なのが、インパクトレンチです。ナット(ボルト)を機械の力で一気に回す製品のことで、「ダダダダダッ」と音がして動くアレです。個人向けは電気式のものがほとんどだと思いますので、比較的気軽に使えるでしょう。
安くはないですが極端に高いものではないので、予算があれば購入してもよい工具だと思います。使い方のポイントですが、筆者の考えでは緩めるときの使用をお勧めします。なぜなら、締め付けで使うと失敗したときにナット(ボルト)を傷めかねないからです。
また、ナット(ボルト)に何かしら問題があったときに、クロスレンチで締め付けていると手の感覚として伝わってくるんです。なので、緩めるときにインパクトを使って、締めるときにクロスを使うと一番良い組み合わせなのではないかと思いますよ。
参考 インパクトレンチについて、こちらで詳しくご覧いただけます。
エアーコンプレッサー【便利】
最後に、あると便利なものをもう一つご紹介しておきます。それは、エアーコンプレッサーです。ここでお話ししているのは、タイヤの空気入れとして使う製品のことで、別の用途で使うもの(例:塗装)ではありませんので、ご承知おきください。
自分でタイヤ交換というと、ほとんどの場合はスタッドレスとサマータイヤの付け替えだと思いますので、どうしてもタイヤを一定期間寝かすことになります。すると、その間にかなりの量の空気が抜けてしまいますから補充が必要です。
そんな時にエアーコンプレッサーを持っていると、自分で空気を入れられるからとても便利なんです。わざわざガソリンスタンドなどで入れてもらう必要がないんですね。なくてもよいかもしれませんが、持っておいて損はないと思いますよ。
参考 エアーコンプレッサーについて、こちらで詳しくご覧いただけます。
まとめ
ここまでタイヤ交換の工具についてお話してきましたが、必要な工具がお判りいただけたのではないでしょうか。(作業の際は軍手を装着するのも忘れずに!)
基本的には車載工具で作業できますが、それらはあくまでも緊急時に使用する用途のものであることを知っておいてください。また、トルクレンチについては標準装備される工具ではありませんので、必ず別途用意するようにしてください。
ちなみに筆者は、必須3点+エアーコンプレッサーでタイヤ交換を行っています。インパクトレンチは準備したり電源を確保したりとかえって面倒になるので、使っておりません。必要工具を完備しておくと、安全かつ効率よく交換作業が行えますよ。
ぜひ、必須3点の工具だけでも用意して、タイヤ交換を行っていただければ幸いです。
以上、タイヤ交換の工具について、用意すべき5点をご紹介しました。
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