ピレリのスタッドレスが滑る、知っておくべきポイントとは?

ピレリのスタッドレスが滑る、知っておくべきポイントとは? タイヤ

ピレリスタッドレスが滑るという方が、知っておくべきポイントをご紹介します。ピレリのアイスアシンメトリコプラスを使用している方は是非ご覧ください。なぜ滑るのかという問題点とその解決策をご紹介しています。

「ピレリのスタッドレスが滑る」とお嘆きの方へ

「ピレリのスタッドレスが滑るんだよなぁ…」とお感じの方が、こちらのページをご覧になられていると思います。滑りやすいスタッドレスタイヤだと使い物にならないので、次の冬は別のタイヤにしようという方もおられるでしょう。

ですが、ピレリのスタッドレスを普通に使われている方も多いですので、意見が二分しているようなんです。つまり、普通に使えている人とそうでない人の、両方が存在しているという何とも不思議な状況だといえます。

せっかく買った、まだ新しいタイヤをすぐに捨ててしまうのももったいないです。そこで、どうすればまともに使えるのか、その原因から対策をご紹介しようと思います。

ピレリのスタッドレスが滑るときの、原因と対策はこれです!

それでは、ピレリのスタッドレスが滑るときの原因と対策について説明します。5つのポイントで説明していますので、ぜひ最後まで目を通してください。

「ピレリのスタッドレスは滑る」という方がいます

「ピレリのスタッドレスが滑る」という方は一定数いらっしゃいます。ここでいうピレリのスタッドレスタイヤとは、【アイスアシンメトリコプラス】のことだと思いますが、確かに滑るという話は筆者も聞くことがしばしばあります。

「雪の上で滑る」という人もいれば、「氷の上で滑る」という人もいるようです。いずれにしても冬に使用するスタッドレスタイヤとしては、あまり使えないという意見で一致しているようですね。

「ピレリのスタッドレスは普通に使える」という方がいます

一方で、「ピレリのスタッドレスは普通に使える」という方も多くいます。さっきとは全く正反対の意見です。実は、筆者もピレリのアイスアシンメトリコプラスを購入して使っていますが、別に滑ってどうしようもないという感じはないんです。

ごく普通に使えています。日本製の高級品に比べれば絶対的なグリップは低いように感じますが、少なくとも普通に使えるレベルだと思います。なので、「滑って使い物にならない」と言っている方の意見が、にわかには信じられないのです。

では、いったい何が違うのか、どんな原因があってこのように意見が二分するのか考えてみましょう。

なぜ意見が二分しているのか?

まず前提として、「滑る」という意見も「普通に使える」という意見も、どちらも本当のことで間違いないと思われます。普通に使えるのであれば問題ないので、「滑る」と言っている方の意見について原因を考えてみましょう。

  1. 状態の悪いものを手に入れてしまった
  2. 期待が過剰だった
  3. 使用者の運転や車に合わない
  4. 使い方に問題がある

などが考えられるのではないでしょうか。

状態の悪いものは、絶対無いとは言えないでしょう。ごくまれに、販売店での保存状態が良くないことがあるかもしれません。また、中古の場合は以前の使用者による保管方法が、適切だったかどうかがよく分からないでしょう。

「ピレリのタイヤだからきっとよく効くはずだ!」という強い思いがあると、実際に使ったときに、思ったほどではなかったということがあるかもしれません。また、運転の仕方や車との相性が少なからずあるようです。

そして有力なのが、「使い方の問題」だと思われます。使い方というと、普通に車に装着して走るだけのはずですが、実はそこにちょっとしたポイントがあるんです。どんな問題があるのか、さらに深堀してみましょう。

ピレリのスタッドレスが滑る原因とは?

まずは、ピレリのスタッドレスが滑る原因について考えてみます。実は、ピレリのアイスアシンメトリコプラスは、新品をそのまま使用すると、かなり高い確率で滑るのではないかと思われます。論より証拠で、以下の写真を見てください。

ピレリ アイス アシンメトリコ プラスのトレッドパターン
※新品で使用前のピレリ アイスアシンメトリコプラスです。

表面にテカリがありませんか? なんだか「油が浮いているような…」という感じがしますよね。そうです、まさに油だと思われます。どうやらピレリの場合は、新品の状態でもしみ込ませているオイルが表面に出ているみたいですね。

作り方や製造過程の問題かもしれません。つまり、このままだとタイヤの表面に油がある状態で雪や氷の上を走ることになるので、滑って当然ということなんですよ。でも、逆に言えば、油をなんとかできれば滑らなくなるということでもあります。

滑らないようにする方法とは?

滑らないようにする最も簡単かつ確実な方法は、「慣らし運転」を徹底することではないでしょうか。ピレリに限らず、一般的に市販されているほぼすべてのスタッドレスは、慣らし運転をしてから使うことが推奨されています。

その一番の理由は、表面の油を落とすことでしょう。どんな高性能スタッドレスでも、表面に油が浮いているのでは滑ってしまいますから。では、慣らし運転とはどんなことを指すのかご存じでしょうか?

スタッドレスの慣らし運転というと、『アスファルトの上を 200km 以上走る』ことが求められる場合が多いようです。摩擦でタイヤの表面を少し削ることで、油を落とすということなんですね。つまり、これをやっている人が滑らないんだと思われます。

慣らし運転は毎シーズン行いましょう(保管中に油が浮いてくるからです)。

【参考1】慣らし運転は面倒くさい?

「わざわざ慣らし運転なんて面倒だなぁ」と思われる方がいらっしゃると思います。確かにそうですが、実は慣らし運転を意識する必要はないんです。答えは単純で、スタッドレスタイヤを早めに装着してしまえばいいんです。

まだ雪が降っていない状態でスタッドレスを装着すれば、そのままアスファルトの上を走行するしかありませんので、半ば強制的に慣らしになるんです。つまり、わざわざ慣らし運転を実施する必要はないんですね。

また、気温が7度を下回ってくるとサマータイヤはグリップ低下を招くそうですので、早期装着は安全面でも意味があります。温度が低いとゴムが硬くなってしまいますが、そうならないようにしているのがスタッドレスの技術なんですね。

【参考2】空気圧を下げる方法もある

ピレリのアイスアシンメトリコプラスは硬めのタイヤですので、若干空気圧を下げることで氷上でのグリップを上げることができると思われます。路面に対して「べちゃ」と貼り付くようにするわけですね。(慣らし運転をしたうえでの話です)

筆者の感覚としても、規定通りの空気圧だと若干張り気味で、路面をしっかり捉えている感じではないように思います。ですので、空気圧を下げるというのも方法としてはアリです。ですが、推奨されるやり方ではないので、自己責任ということになるでしょう。

下げられる空気圧は、20kPa程度ではないでしょうか。

まとめ

ピレリのスタッドレスが滑るという方がいらっしゃるので、なぜ滑るのか深堀してみましたがいかがでしたでしょうか?

状態の悪いものや車と相性が良くない場合はどうにもならないですが、過剰な期待をしていた場合は気持ちを切り替えるしかないでしょう。また、運転に合わないときは「急」の付く動きを抑えるようにすれば、滑りにくくなると思います。

そして、最も対処しやすいのが使用前の慣らし運転です。早めにスタッドレスを装着してアスファルト上を走行すれば、表面を少し削るので効くようになると思います。勿体ないかもしれませんが、本来の性能を引き出すためですのでケチらないで行いましょう。

おそらく、しっかりと慣らすだけでかなり効きに違いが出ると思いますので、ぜひ参考にしていただければ幸いです。

以上、ピレリのスタッドレスが滑るときに、知っておくべきポイントをお話ししました。

コメント

  1. 小田原慎 より:

    豪雪地帯で3年ほど使用してます。プラスではないです。

    スズキの軽に乗ってますが前は空気圧2.8が指定になってました。今はさすがに2.2~2.4指定なっています。ですが私はまだ燃費競争のための異常な値だと思ってます。高速走ると解ります。燃費と人の命どちらが大切なんだろう、、
    ピレリは日本の雪質を研究したのは確かですが車メーカーの燃費競争までは把握してないと思ってます。指定の2.4入れただけで変形します。

    アシンメトリコ空気圧2.1にしたら明らかにグリップがまし安定感が見違えるほど良くなりました。タイヤの空気圧は車との相性ですので一概には言えないですがかなり走行性能に影響する部分なのにユーザーがあまりにも無頓着なのが心配です。

    • たつや より:

      コメントありがとうございます。

      貴重な体験談をお伝えいただき、大変感謝しております。

      ピレリのスタッドレスはやや硬めなので、やはり空気圧を下げることの効果は大きいようですね。特に軽自動車の場合は車体が軽いですから、硬いタイヤでは路面に張り付きにくいのかもしれません。ですので、安全な範囲でできるだけ空気圧を下げるというのは必要なことなのだと思います。

      ただ、ドライ路面を走ることが多い場合は空気圧を下げると良くないでしょうから、氷雪路優先かドライ優先かという選択をせざるを得ないのではないでしょうか。

      空気圧に対して無頓着な方は確かにいらっしゃいますよね。おそらく頓着以前に、車に対する知識がほとんどないのではないかという印象を持ちます。空気圧どころか、タイヤの銘柄も全く分からない人もいますからね…。