ルノーメガーヌ2RSの故障で、ラジエーターの水漏れが起こった時のお話をします。同様の現象に遭われた方や、事前に知っておきたい方はご一読ください。故障の発生時から最終的な対応まで説明しています。
メガーヌ2RSの故障、ラジエーターが水漏れを起こしてしまいました。
メガーヌ2RSに乗り始めて数年が経過した頃にラジエーターが故障しましたので、その時のお話をしようと思います。ラジエーターと言えばエンジンを搭載している車にとっては重要な部品ですので、気になる方は多いのではないでしょうか。
ラジエーターが故障すると、最悪の場合エンジンまでダメになってしまいます。すると、なぜラジエーターの故障に気付いたのか、その時どのように対処し、そしてどのように修理したのかなど知りたいことはたくさん出てくると思います。
そこで、少しでも不安を解消していただくために、できるだけ詳しく事の顛末をご紹介していきましょう。
メガーヌ2RSの故障、ラジエーターの水漏れが起こった時の顛末をご紹介。
それでは、メガーヌ2RSの故障でラジエーターの水漏れが起こった時の顛末をご紹介しますので、ぜひ最後まで目を通してください。
ラジエーターの役割をおさらい
ラジエーターの役割をご存じの方がほとんどだと思いますが、単純にはエンジンの熱を帯びた水を冷ます機能があります。それだけでなく、熱を帯びた冷却水は水路を巡って暖房に利用したり、ATフルード(オイル)を温めたりもしています。
つまり、エンジンで熱くなった水が各部を温めた後ラジエーターに行き着いて冷やされ、また循環するという流れになっているわけです。したがって「冷・温」両方に関係するかなり重要な装置(部品)だということが分かるのではないでしょうか。
※流れを超カンタンにまとめると以下のような感じです
- 冷却水がエンジンを冷やす(エンジンの熱で水が熱くなる)
- 熱くなった冷却水が各装置を温める
- ラジエーターにたどり着いた冷却水が冷やされる
- 1~3を繰り返して「冷・温」の両方を行う
このような重要な部品が故障するというのは、かなりマズい状況なんです。今回は幸いにもオーバーヒートという最悪の事態まではいきませんでした。ですが、もしそうなっていたとしたら、さすがにヤバかったですね(汗)。
最初に気付いた異変とは?
ラジエーターの水漏れについて最初に気付いた異変は、車の下にたまっている水の存在でした。よく見ると車からも滴っていたのですが、実は特に気になりませんでした。なぜなら、暑い日でエアコンをつけていたからです。
エアコンをつけると除湿した分の水が排水パイプから出てきますので、当然車の下に水が溜まります。なので、「ああ、エアコンの水だろう」と思ったのです。特にメガーヌ2RSのエアコンは排水量が多いので、そんなものだと思ったのでした。
しかし、いつもは回らないはずの電動ファンがエンジンオフ後にしばらく回っているのに気づいて、「ファンが回るなんて初めてだなぁ」と思いました。不審に思ってディーラーで調べてもらうと、冷却水が不足していることが判明したのです。
この時の判断と処置とは?
この時は、水(クーラント)を補給するだけで済みました。というのも、車検を受けてしばらくしてからのことだったので、その時の整備の問題だろうという判断がされたからです。タイミングベルトやウォーターポンプを変えたんですね。
ウォーターポンプということは、冷却水の循環に使っているわけですから、交換時に一旦水を抜いてしまいます。交換が終わった後で水を入れるわけですが、その時に空気が抜けきらなかったと判断されたわけです。
その次に気付いた異変とは?
最初の水漏れから数か月が経ち、暖房が必要な時期になった時でした。エアコンのスイッチをオンにしたのですが、温風が出てこないんです。「あれ~? どうもさっきから温風が出ていない気がするなぁ…」となったんですね。
どう考えても暖房が効かないので、ディーラーで診てもらいました。最初は、温風と冷風の切り替え部分の問題かと思ってルノー金沢の店長とも話していたのですが、なんと全然違う角度からその原因が究明されました。
素人ではたどり着きそうにない、意外な原因が待ち受けていたのです。
メガーヌ2RSに何が起こったのか?
なんと、冷却水が不足していたために、空気を温めるところまで温水が回っていなかったのでした。なので暖房をオンにしても温風が出ることはなく、ただの送風状態にしかならなかったんです(生ぬるい風という表現が近いかも)。
なるほど、確かに冷却水が足りなければ暖房は機能しないわけです。熱くなった冷却水を利用して温風を作るのが、エンジン車の暖房ですから。でも、なんで水が減ってしまったかと言えば、ラジエーターから水漏れしていたからなんですよ。
しかも、小さな傷から少しずつ漏れていたようで、簡単な点検では見落としてしまうような気づきにくい漏れ方だったのでしょう。よくよく考えてみると、最初に水を補給した時に、既に水漏れが始まっていたのかもしれませんね。
ラジエーターにどんな修理を行ったのか?
ラジエーターの水漏れを修理するのは難しかったようで、交換ということになりました。互換品やリビルド品でも良かったんですが、RSなので部品の絶対数が少なく新品しかありませんでした(本当は節約したかったんですが…汗)。
しかも不運は重なるもので、ラジエーターコアだけでは入手できず、タンクとセットでないと購入できませんでした。コアというのは、金属のひだがいっぱいついている冷却部分で、タンクはその名の通り水をためる部分です。
※ラジエーターコアの例(メガーヌではありません)。
ここがルノーの改善してほしいポイントで、一つの部品が欲しいのに、セットでないと入手できない場合がとても多いんです。おそらく、納品時はまとめているからコストが下がるんでしょうが、単体で購入すると割高になるんですよ。
まあ、これで完全に治りましたので、そこは良かったんですけどね。
ラジエーターの修理にかかった費用は?
ラジエーターの修理にかかった費用ですが、コアとタンクがセットだったため8万円ほどかかりました。これがラジエーターコアのみ入手できれば、半額の4万円ほどで済んだようです。さすがに痛い出費でしたね(泣)。
まとめ
ラジエーターの水漏れは意外に分かりづらいことが、お分かりいただけたのではないかと思います。なんと、温風が出ないということから発見するに至りました。オーバーヒートする前に発見できたのが不幸中の幸いだと思います。
繰り返しになりますが、ラジエーターはエンジンの冷却だけでなく熱を利用して温めるということも関係する重要な部品です。決して甘く見ることなく、「おかしい」と思ったら積極的に点検を受けるべきではないでしょうか。
今回はちょっと不思議なトラブルの発見事例でしたが、全然違う角度から見ることで思わぬ発見や解決の糸口があるという好例ではないでしょうか。ぜひ、車だけでなく日常でも多角的に見るということを実践していただければ幸いです。
以上、メガーヌ2RSの故障でラジエーターから水漏れが発生した時のお話しでした。
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