ディスクアクセスの特徴に注目したそうです。
台湾Apacerが、SSDを高速化して寿命も伸ばす技術を開発して、それを順次市場へ投入していくようです。いったいどんな技術なんでしょうか。
高速化の急所とは?
SSDやHDDといった補助記憶装置のアクセスは、大きく分けると2つに分けられます。
1つはシーケンシャルアクセスで、もう1つはランダムアクセスです。一般的に実用上高速にするためには、『ランダムアクセス』が高速であればあるほど反応が良くなって体感速度が高速に感じます。
ベンチマークテストなどではシーケンシャルアクセスの数字が注目されますが、大きなファイルをコピーしない限りあまり実用的なものではありません。通常の動作では細かいファイルの読み書きがとても多いんです。
したがって、どれだけランダムアクセスを高速化できるかが重要なんです。大きなファイルに順次アクセスできるような、そんな都合のいい話はなかなかないことですからね。
Apacerの技術とは?
Apacerはその中でも特に4KBサイズのアクセスに注目したそうです。細かいファイルへのアクセスとは具体的に4KBサイズのアクセスなんです。
ちなみに4KBとは一般的なNTFSフォーマットのクラスタサイズなので、つまりファイルシステムで扱う最小サイズです。
この4KBへのアクセスの仕方を効率よくなるように工夫してやることで、速度の向上と書き込み回数を減らすこともできて、寿命も長くなるそうです。
まとめ
ようやく、SSDメーカーもカタログ数値の争いから手を引き、実際の使用時における体感速度のほうに目を向けだしたんじゃないでしょうか。
いまのところ、産業用SSDへの搭載のみのようです。でも、個人向けの製品にもこれに近い技術が導入されれば、SSDはより高性能で信頼がおけるものへと変わっていくように思いますね。
以上、SSD高速化のアプローチ方法ということで書いてみました。